*議会法規役員の豆知識*  

セカンド
セカンドとは提出された動議について討議することを賛成支持するという意味です。動議の内容について必ずしも賛成支持するという意味ではありません。セカンドがなければその動議はとり上げられません。
しかし、セカンドなしに動議が討議され採択されても(もし議長がセカンドの必要性を見過ごしていても)採択された議案の効力には影響しません。

・ 総意による採択
略式の賛否表示の方法で、大多数が賛成であると考えられる場合に使われます。

・ ブランクを作る
ブランクを作り、その後ブランクを埋める選択肢の数に制限はありません。表決に先だってあらゆる選択肢を検討でき、公正で論理的な順序で採決することが可能になります。 
この方策に適するのは、人名、地名、日付、数量、金額などを含んだ主要動議または第一修正です。ブランクを作る動議はセカンドが必要ですが、ブランクを埋めるときはセカンドはいりません。採決はどちらも過半数の賛成が必要です。
ブランクの中が名称なら提案順に採決していき、数字なら数を順序だてて配列し、最も可決されそうにない数から採決していきます。
支出する場合には一番大きい額から、収入になる場合には一番小さい数字を最初にもってきます。削除された最初の提案は自動的に提案の一つになります。
一度に一つのブランクに二つ以上の提案はできません。一つのブランクに二つ以上の提案をするときは、議会の同意が必要です。
過半数を獲得するまでそれぞれの提案について審議をし、採決をします。
過半数の賛成があり可決した場合、残りがあっても審議しません。

・ 予算
クラブは会員が承認を与え採択された予算に従って運営されています。
ある科目が予算では足りなくなったといって安易に科目間の流用をすれば、予算があってもない状態を生み出し、計画性や秩序が失われます。
足りなくなったからといって安易な科目間の流用は避けなければなりません。
また、予備費はあくまで予期せぬ支払いが生じた場合に備えておくという目的を持った一つの科目なのですから、他の科目に属する支出を引き落とす事は出来ません。

・ 授権予算
カウンスルが授権予算(支出に対する権限を持っているという十分な理解を得て採用された予算)を採用している場合、会員は予算案を承認したことにより請求の支払いを委任したことになります。一定金額まで委任したのだということが理解されているなら例会前に出てきた請求書は支払う事が出来ます。またクラブにおいては例会場費等の支払いはクラブの予算案を採択するときに「この予算案を採用することにより、予算額内で会計はそれぞれの(例えば毎例会決まっている会場費、茶菓費など科目を明記する)請求に対し支払う権限を与える」という動議をつけておくのが賢明です。しかし会計は支払われたか支払われなかったかにかかわらず、すべての請求を報告する義務があります。

・ 議事の延期
議事を延期するために使われる動議は4つあります。
無期延期、期限付き延期、棚上げ、委員会付託の動議です。
それぞれの動議にはそれぞれ独特の特徴があり、また異なった目的と異なった期限内で用いられます。期限付き延期、棚上げの動議は次の例会が四半期を超える、すなわち3ヶ月以内に次の会合が開かれない場合はこの動議は使えません。 
次回例会まで延期された動議は審議未了事項として、次の例会で最初に審議されます。

・ 再審議
すでに表決に付された議決をさらに審議するために再び取り上げることです。

再審議の動議は、多数側に投票した者に限り提出することができ、再審議の対象となる表決が行われた日にのみか、2日以上にわたる会合ではその次の日にのみ提出することができます。つまり再審議は、議案が採択された場合には賛成票を投じた者のみが、それが否決された場合には反対票を投じた者のみが提出することができます。
総意によって動議が採択されたときは、皆が多数側に投票したと思われますので、誰でも再審の動議を出すことができます。

・ 常規の一時停止
例会日や例会会場の変更の動議を出すためには、クラブ常規に例会日や会場が明記されている場合は、常規の一時停止をした上で、変更した動議を審議します。

       2002年7月1日  第14期カウンスルNo.5クラブ運営研修会 
                   作成: 議会法規役員 坂口正子(大阪)

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